今週の心の童話

ジョイ猫物語 第四章(5)

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『「死んだら終わり!なのよ。何もかもね。それ以上でも以下でもないの。人間は死を受け入れがたいために色々な意味を、死に持たせようとするわ。何としても死人と繋がっていたがるの。
でも、おそらく・・それは人間の空しさと足掻(あが)きが産み出した儚い夢ね。ジョイ!現実は、人も猫も同じ・・死んだその瞬間に時間が止まってしまうの。明日の朝陽を見ることも、緑の木や花も、夕陽も虹も見ることが出来ないの。未来も愛も夢も全て消えるの。生きている命は本当に尊いのよ。だから、死んではいけないし、殺し合ってもいけない。生きていればこそどんな善い事も存在するようになるわ。とにかく生きていることに意義があるの。
その後、私自身も病気になり死と直面した時に、その現実を再確認したのよ。ジョイ!この度は悲しみの淵から上がれないと思うほど辛かったでしょうね。でも、あなたのご主人の死は、教えてくれたわ。生きることこそ素晴らしいのだと・・・。違うかしら?
だから、前へ進むこと。後ろは振り返らないで、今をしっかり生きることだと思うわ。今というこの時間を大切にするのね。生きている命を感謝して味わう!そう、「死」はそれを私達に教えるために存在するものではないかしら?」』
モーリーは淡々と語り終える。
彼女は、ジョイが愛と平和のためなら死さえ辞さないで、命を懸ける若者だろうと判断した結果から答えたのであった。まさに聡明な猫である。そしてモーリーは予感していた。このジョイに我が娘ラブは、きっと好意を持つようになるだろうことを。
なぜなら猫の種類は異なっていたが、ラブの父親と似た特質を、ジョイの内に見たのだ。ラブがジョイへと引き寄せられるだろうことを予測した。
だからこそ、娘ラブのために、そしてジョイ本人のためにも『ジョイには長く生きて欲しい』そんな願いのこもった答えであった。

■今週の童話 (更新曜日: 毎週火曜日 )■
開始年月日<2010/7/1>  現在<129>回目

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